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採集した直後のギバチ。幼魚期の模様はかわいらしいです。(2010年9月18日13:27)
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採集した直後のギバチ。3cmほどでしょうか。(2010年9月18日13:27)
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採集地の多摩川です。ワンド状になっているところです。
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貫禄が出てきました。上の写真と同一魚です。(2012年2月18日)
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水槽清掃時に撮影しました。(2012年2月18日)

001.ギバチ

※ギバチとは
ギバチとはナマズの仲間です。下に図鑑的情報を載せますと・・・

(分類)ナマズ目ギギ科ギバチ属の日本固有種のナマズです。
(学名)Pseudobagrus tokiensis
(分布)神奈川県や富山県を含むそれよりも北の本州に分布しているそうです。
(採集地)東京都-多摩川中流域

初めて採集したのは2010年9月18日でした。東京都の多摩川で友人と魚やヤゴを採集していました。この時期はまだタナゴ釣りの存在も知りませんでした・・というか釣りをしたことがありませんでした。よって川での採集はすべてタモ網です。そもそもヤゴを採集しているなどとサラッと書きましたが、これ自体かなり特異な状況ですね。この時期はトンボにとても興味があり多摩川に生息しているヤゴを採集して飼育しておりました。トンボやヤゴのことは別項目に書くとして、その採集時に網に入ったのがギバチでした。採集したときは3cmほどのかわいらしいナマズでした。私も生物に興味があるので姿形からすぐにこれはギギかギバチだなと思いました。後日図鑑で調べるとギギは関東地方には分布しないのと尾びれが二またに分かれているとのことで、ギバチと判明しました。しかしこの東京の多摩川にこんな珍しいナマズが生息しているのには驚きました。

ギバチ目当てでタモ網でガサガサしているわけではありませんが、友人と合わせても数匹採集することができました。私たちの網に入るぐらいですから結構な生息数があるのかもしれません。多摩川も環境がかなり改善?されて水質がよくなったといわれています。また、人の手で作り変えられた河川環境に徐々に適応しているのでしょう。たくましいものです。

採集した3cmほどのトラ模様のかわいらしいギバチを飼育してみたくなりました。しかしナマズの仲間は飼育する場合に餌と成長した時のスペースの確保が問題になります。幸いギバチは成魚でも25cmぐらいということでなんとか我が家でも飼育可能です。餌は・・・まあ何とかなるでしょう。ということで飼育開始となりました。最初はヤゴを飼育しているため常時切らさないようにしている赤虫を与えていました。意外なことにギバチはなんでもよく食べます。配合飼料も慣れると問題なく食べてくれます。飼育初日は同じ場所で捕まえた7~8cmのフナと一緒に入れていました。翌朝になるとフナの鰭がボロボロになっているではありませんか。ギバチのことをもっと知ってから水槽に入れればよかったです。彼らは夜行性です。それに小さくともナマズです。ナマズは獰猛でそんな甘い魚ではありません。4匹入っていたフナの内1匹は鰭がほとんどかじられてしまい、泳ぐことも困難になっていました。すぐに単独飼育に切り替えました。

明るいうちは水槽に入れてある隠れ家に身を隠しているためほとんど泳ぎまわることはありません。水槽清掃時に隠れ家をとってしまうと、どうしていいのか分からず落ち着きません。彼らを飼育する際はとにかく体に合ったサイズの隠れ家が必須です。日中でも餌を入れると隠れ家の中でもぞもぞと動きます。この餌を入れてからの反応がとても速いのです。すぐに餌に飛びつくわけではないのですが、餌を入れた瞬間に餌の匂いに気がつくようです。餌を入れた瞬間に何らかの反応があります。繰り返しますが彼はナマズです。ナマズはひげが特徴ですが、彼には8本もあるのです。上顎に4本、下顎に4本です。昔からナマズは地震などにも敏感に反応するといわれています。人が感じない微弱な「何か」を感じ取っているのでしょうか。

我が家の水槽環境にもすっかり慣れて徐々に大きくなってきました。採集時にあったかわいらしいトラ模様もだんだん薄れてきていかにもナマズって感じの黒っぽくなってきました。顔は愛嬌たっぷりの可愛い感じです。可愛い顔してるからって騙されませんよ~。彼には胸びれに1本ずつ、背びれに1本の計3本の「とげ」があります。これには毒があるそうです。というのもまだ刺されたことはありませんからどの程度の毒かは分かりません。体張って体験してみようと思ったこともありますが・・・・嘘です。そんなのおっかなくてとてもできません。彼らも毒を使うときは生命の危機を感じた時でしょうから無理に使わせるのもよくありません・・って怖いだけです。

飼育を始めてから1年半ほど経ちましたが既に20cmはいかないまでも17cmぐらいあるかと思います。ケースに移して正確にサイズを測ろう測ろうと思いつつ・・・なかなかやらない今日この頃でございます・・・ってちょっと棘が怖いのもあるんですよね。餌は「ひかりクレストミニキャット」(キョーリン)と釣り餌の赤虫が余ると与えています。この配合飼料はとても食い付きがよく重宝しております。今後どこまで大きくなるのか、彼と言ってますがオスなのかメスなのか・・・今更ですがまだ分からないことが沢山あります。今後も観察していて面白いことがあれば載せていこうと思います。

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