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20cm近くある見事な個体が比較的簡単に釣れます。(茨城県-霞ヶ浦のドックにて採集)
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blue(青い)gill(えら)という名の由来を指す箇所の拡大です。
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お顔のアップ。貫禄ありますね。
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上から見たところ。

a001.ブルーギル

(分類)スズキ目スズキ亜目サンフイッシュ科ブルーギル属
(学名)Lepomis macrochirus
(採集地)茨城県-霞ヶ浦周辺、福岡県-遠賀川周辺

北アメリカ原産の外来種です。1960年頃に日本に移入してきたということです。50年ぐらいと結構歴史があるんですね。私がタナゴ釣りを始めて最初に針掛かりしたのがこの魚です。霞ヶ浦では本湖やドック、流入河川の河口付近などで沢山釣れます。河川でもあまり中流域まで上ってくることはない印象です。止水域に多くいます。よって霞ヶ浦及びその周辺のドックは彼らにとってかなり住みやすい環境といえます。もともと霞ヶ浦は海水が程良く混じる汽水湖であったわけで、人の歴史とともに急速にに淡水化した湖だそうです。よってブルーギルを捕食するような肉食魚類はほとんどいませんから、彼らにとっては大きな溜池養殖場のような霞ヶ浦は天敵のいない楽園ということになるでしょうか。在来種も何も、もともと汽水だった湖なわけですから人造湖に近い性質を持っているといっても過言ではない霞ヶ浦で、ブルーギルを声高に害魚などというのはちょっと変です。別にブルーギルだらけの霞ヶ浦がいいと言っているのではありません。しかしこの湖は外来魚をなんとかする前にもっと環境を考えるべきかと思うのです。環境が特異な訳ですから一部の魚が大繁栄するのは納得できます。タナゴ類がブルーギルにすべて食べられてしまったなどという意見をよく耳にしますが、そんなに野生動物は脆弱ではありません。もしそれが大きな要因になるようならその場所の環境を疑うべきです。護岸工事を急激に進めて均一化した湖岸環境は小魚の逃げ込む場所を奪い徐々に住みにくくなっていきます。またコンクリート護岸化により本来の湖岸の浄化能力を失えばどんどん流入河川から入ってくる栄養を吸収できず、富栄養化を促進する一方で、こんな環境にも耐えられる止水域に適応している魚(ブルーギル)の天国となるでしょう。ブルーギルは我々人間が作り変えた環境を再び考え直させる生物であると感じます。彼らをよく知り大量に増えた原因を皆で考えるべきです。ところが現在ではこの魚を飼育することが禁止されています。彼らを捕まえても飼育できない、利用もされない、・・こんな八方塞がりな感じにしては駄目です。研究者だけが彼らを飼育して研究するのでは駄目です。子供をはじめすべての人が採集、飼育を通して環境を考える必要があります。色々な意味で彼らをアンタッチャブルな存在にしてしまうのが最も危険だと思うのです。

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